アイスクリームの基礎知識

アイスクリームとは

cale074-s.jpgアイスクリームは暑くなると食べたくなる、夏の風物詩となっています。
しかし、コンビニやスーパーの出店増により、
夏に限らず冬にもアイスクリームは食べられる環境になり、
今や季節を問わずアイスクリームは食べられるようになりました。
アイスクリームとは、
牛乳などを原料にして、冷やしながらかき混ぜてクリーム状にした氷菓のことです。
アイスクリームの分類としては「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」によると
    


アイスクリームの賞味期限について

アイスクリームアイスクリームには賞味期限はありません。
スーパーやコンビニなどで売っている食べ物には必ず賞味期限があります。
もちろん袋詰めされたお菓子にもです。
アイスクリームには賞味期限がないのは、なぜでしょうか?

アイスクリームには賞味期限がないのは、
第一にアイスクリームは-20℃以下のすごく冷たい温度で保存されています。
-20℃という温度では、ばい菌は減ることも増えることもないためです。
第二にアイスクリームの原料が安定しているという点です。
普通の冷凍食品と比較しても、
アイスクリームの原料が腐る(酸化など)ということが少ないからです。
第三の理由としては
アイスクリームは一度溶けてしまうと、再冷凍しても元に戻らないということです。
アイスクリームは形がしっかり保てていれば品質には問題ないということになります。
このような理由から、アイスクリームには賞味期限の表示は義務付けられていません。

またアイスクリームは厳選された素材でできています。
各メーカー・販売店による品質管理・温度管理が徹底して行なわれています。
アイスクリームは安全・安心な食べ物といえるでしょう。

 


アイスクリームの原料

---以下引用----

『加工による素材の変化が少ないため、使用する素材の鮮度や持ち味がそのまま風味に影響をおよぼします。そのため、すべての素材は厳しくチェックされ、品質に優れたフレッシュな素材だけが選ばれて、アイスクリームになるのです。さらに、こうしてできあがったアイスクリームの風味を保つために、品質管理や温度管理も徹底して行われています。 新鮮な素材を選んで、風味を損なわずに凍らせ、凍ったまま食べるアイスクリームには、つくりたてのおいしさと栄養が活きています。自然の恵みから生まれたアイスクリームは、安心して楽しめる自然の素材が生きた栄養食品なのです。

★牛乳と乳製品

アイスクリームの主な原料は牛乳と乳製品です。
クリーム.バターなどの乳脂肪分と、脱脂粉乳.脱脂練乳などの無脂乳固形分に分けられ、牛乳.加糖練乳.全粉乳などは乳脂肪分、無脂乳固形分の両方を含みます。

●乳脂肪分

乳脂肪分は、アイスクリームの風味や組織に大きな影響を与える重要な成分です。この乳脂肪は、口にする時はほとんど固体の状態なので、脂肪球が大きいと口あたりが悪くなったりします。アイスクリーム特有の口あたりのよさと滑らかさにするには、脂肪球は均一で、大きさは2ミクロン以下の小さなものがよいといわれています。

●無脂乳固形分

無脂乳固形分とは、牛乳の中から水分と脂肪を除いたものの総称で、以下の成分を含みます。アイスクリームにミルク風味やコク、組織に滑らかさを与えます。

・たん白質
たん白質は、アイスクリームミックス中の水分と結びついて、氷の結晶が大きくなるのを防ぎ、組織を滑らかにします。また、ミックスを泡立てやすくし、生じた気泡を安定させます。

・ 乳 糖
乳糖はアイスクリームミックスの凍結温度を下げ氷の結晶を小さくし、組織を滑らかにします。使用量が多すぎると乳糖自体が結晶化し、組織を砂状にしてしまいます。  

・ 無機質 
カルシウム・リン・マグネシウムなどの無機質は、たん白質と結合して、間接的にアイスクリームの組織を滑らかにします。さらに、糖質の甘みを増し、風味にコクとまろやかさを与えます。  

★甘味料

甘味料には砂糖.ブドウ糖.果糖.水あめなどがあり、それぞれ甘さの質が異なります。液状や粉状で使われ、甘みを与えます。甘味料は、固形分供給源としてアイスクリームの組織をつくるほか、ミックスの凍結温度に影響をおよぼし、組織を滑らかにします。

★フレーバー

・バニラ

バニラフレーバーは、アイスクリームの代表格。ラン科植物の1種。バニラになる長さ15~30cm、幅2cmぐらいのバニラビーンズを醗酵.乾燥させたものから、あの甘い香りを抽出します。

・ココアおよびチョコレート

ココアは、カカオ豆の質と処理の方法がアイスクリームの風味や品質に影響します。また、チョコレートは、コーティング用・マーブル用・トッピング用など、使用目的で成分が異なりなります。

・果汁・果肉

製品の多様化、機械装置の発達により、種々の果汁・果肉が使用できるようになりました。果肉を加える場合は、フルーツフィダーという特殊な機械でアイスクリームに均等に混ぜられます。

・鶏卵

鶏卵をつかったのは、カスタード(またはフレンチ)アイスクリームと呼ばれます。風味はまろやかで上品。全卵粉末や濃縮卵黄などの鶏卵加工品も利用されています。

★その他の原料・添加物

・植物油脂

主に用いられるのは、植物性のヤシ油系のものです。なお、アイスクリーム類および氷菓の表示に関する公正競争規約では、アイスクリーム類のうちアイスクリームには、乳脂肪以外の脂肪を禁止しています。

・安定剤

一般に安定剤と呼ばれているものは、高分子化合物で、組織を滑らかにし、保形性をよくし、空気の混入(オーバラン)をコントロールします。これらすべてを上手にコントロールするため、ゼラチン・寒天・ペクチンなどを組み合わせて使われます。

・乳化剤

牛乳中の脂肪は液体ではなく、細かい粒子の固体が液体の中に浮かんでいる状態です。これが激しい攪拌で壊されたまま凍結すると、脂肪粒子と氷の結晶と細かい空気の泡とからなるアイスクリームの組織が不均一になってしまいます。乳化剤は、このような状態を防ぎます。乳化剤には、卵黄や大豆の中にあるレシチンや、食用油脂が原料のグリセリン脂肪酸エステルやソルビタン脂肪酸エステルなどが使用されます。これらは食品衛生法により、規格が定められています。

・香料

アイスクリームにはそれぞれ特有の風味があります。その香りを強めたり改良するために調合香料が使われます。これには水溶性香料がもっとも多く利用されています。

・着色料

アイスクリームの自然の色を補ったり、改良するために着色料を使用する場合があります。』



これだけの原材料や添加物を使用しているのですね。家庭で市販品のアイスクリームと同じ味・形が再現できないわけです。味・品質を原材料から、ここまで厳しくチェックしていれば安全ですよね。また作りたての栄養が活きているというのも納得できますね。



アイスクリームはどうやって作られるのか?

アイスクリームとはどのようにして作られているのでしょうか?

---以下 引用----

『①原料の配合
  牛乳、乳製品(クリーム、バター、練乳、粉乳など)、糖類(砂糖等)、
  安定剤、乳化剤、香料、着色料が原料となります。
 
  アイスクリーム類の主原料である牛乳、乳製品は法令で定められた
  厳しい規格基準に適合したもののみ使われます。
  また、乳化剤や安定剤も法令で定められたものが使われます。

②原料の混合・溶解(30~70℃)
  各種の原料を加温できるタンクで十分に混ぜ合わせ、溶かします。
  これをアイスクリームミックスとよびます。

③ミックスの濾過
  原料混合時、小さな異物等の混入の恐れがあるため、濾過します。

④ミックスの均等化(50~70℃)
  ホモジナイザーと呼ばれる機械でミックスを均一にします。これによって
  (1)各種の成分を完全に混和する。
  (2)脂肪球を2ミクロン以下に粉砕し乳化する。
  (3)気泡性をよくして、オーバーランを促進する。
  (4)滑らかな組織をつくる。
  (5)消化吸収をよくする。

⑤ミックスの殺菌(68℃以上)
  法令で、68℃30分間の殺菌またはこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で
  行なうことが定められています。
    
  原料等にもし有害な食中毒菌が混入していたとしても、
  この工程で全て死滅し、食中毒の心配はありません。

⑥ミックスの冷却(0~5℃)
  ミックスの温度を0~5℃に下げ、冷やします。

⑦ミックスのエージング+フレーバー(0~5℃)
  エージングとは、一定時間タンクに貯蔵すること。
  ミックス中の脂肪を固形化し、
  粘度を上げて組織のなめらかさ・保形性を向上させます。

⑧フリージング(-2~-8℃)
  フリジーングには
  1)水分を凍結する。
  2)空気を混入してオーバーランを出す。
  3)固体・気体・液体の各層を均一にする。
  この3つの働きがあります。

⑨充沈・包装(-2~-8℃)
  容器に詰められて固化されます。
  充填後すみやかに硬化工程に移すことがアイスクリーム組織を劣化させないポイントです。

⑩硬化(-18℃以下)
  アイスクリームの組織や形を良好な状態にするため、連続的に凍結させます。
  もうここでは、微生物の増殖は全くなくなり、むしろ菌数は減る方向です。

⑪検査
  様々の工程で成分、有害物、微生物等の検査を行ないますが、
  最終製品でも微生物やその他の検査を行ないます。

  これは、法令でアイスクリーム類に厳しい品質規格を定めているからです。
  その一つに「大腸菌群 陰性」という項目があり、
  メーカーは必ず陰性であることを確認してから市場に出荷しますので、
  アイスクリーム類に病原性大腸菌O-157が入ってくることはありません。

⑫保管(-25℃以下)
  製品になったアイスクリーム類は、通常-25℃以下で保管されます。

⑬出荷(-18℃以下)
  冷凍車で配送する場合にも、庫内は-18度C以下に保たれます。』

原料から出荷まで厳しい基準が設けられていますね。ここまで厳しい基準で管理されているから、アイスクリームは安心して食べられるのですね。
みなさんの中には、ご自分でアイスクリームを作る、という方がいると思います。ご自慢のアイスクリームレシピをこのサイトで紹介してみませんか?こんな風に作れば、おいしいオリジナルアイスクリームができるよ、といった情報をお寄せください。



アイスクリームはなぜ柔らかい口あたりなのか?

凍っているはずのアイスクリームはなぜあのような柔らかい口あたりなのでしょうか?
その秘密はオーバーランにあります。オーバーランとはミックスに対してどの位の空気が混入されているかという割合で示されます。例えばアイスクリームミックス1リットルに、空気1リットルを混ぜると2リットルのアイスクリームができます。この場合オーバーランは100%ということになります。

ふつうのアイスクリームはオーバーランが60~100%と言われています。このオーバーランが低いとねっとりとした(硬い)食感になり、逆に高いとフワッとした(柔らかい)食感に変わります。つまり空気の混入割合によって柔らかい口あたりを実現しているといえます。そしてアイスクリームに混ぜられた空気などの影響で、凍っているはずのアイスクリームの冷たさを伝えにくくしているのです。


  

  



アイスクリームの保管方法

アイスクリーム開封後はなるべく早く食べてください。
万が一アイスクリームが残った場合以下を参考にしてください。

冷凍庫の温度は-18℃以下に保つようにしてください
 そのためには冷凍庫の開閉を極力少なくし、庫内温度を上げないように心がけてください。
 もちろん電気代の節約にもつながりますよ!
・空気に触れる面積を少なくしてください。そのため表面を平らにしてください
 そして乾燥を防ぐためにラップを被せたりして、空気に触れないように工夫してください。
 空気にふれるとアイスクリームの表面から冷凍焼け(乾燥)し、ばさばさになってしまいます。
 また酸化しやすくなり、素材が劣化する恐れもあるからです。
・においがつきやすいので、匂いの強いものと一緒にしないようにしてください
 魚の生臭いニオイがアイスクリームに移ったら、アイスクリームが台無しですからね!
一度溶けたものは、再冷凍させないでください
 一度溶けたアイスクリームは空気のオーバーランが崩れてしまいます。
 そのため食感も変わってきて、おいしくなくなってしまいますからね。

あたりまえのことですが、
意外とアイスクリームの保管に関してはズサンになっていますよね。
アイスクリームをおいしく食べるためにはこのような工夫が必要なのです。

せっかくのおいしいアイスクリームが台無しにならないように、
アイスクリームの取扱には充分注意してくださいね!